前項で、柴犬・零の話はお終いになりました。
それはその通りなのですが、
記録として、旅立ち・葬儀の前後の様子を書いておきます。
2021/4 【記録】柴犬・零の旅立ち・・・その前後
4月は、割と平穏に過ごしていました。
柴犬・零の2021年4月。
衰弱は目に見えて進行してはいます。
それでかえって、
それまでの数ヵ月と比べれば穏やかに過ごせた日々でした。
クルマ椅子で歩く事を要求する回数は激減。
夜中に起こされるのも減って。
むしろ、オムツを交換するタイミングをロストしてしまう程。
クルマ椅子に乗せても、
もう、後ろ足はほとんど動かず。
前足だってほんの少ししか動きません。
肩甲骨が交互に動くので、前足を動かそうとしているのが分かる。
そんな具合です。
食事は流動食のみになっています。
それでも、食の細い日が目立つようになりました。
食が細ればうんちの量も減って、ウサギみたいに丸いのが少し・・・なんて日も多くなりました。
下痢っぽいのは無いので助かります。
可哀相だと思ったのは止まらない鼻水です。
寝ていると鼻水で溺れそうなので、
クルマ椅子に乗せた状態でなるべく出させるようにしてる。
それも限界がある。
紙シートを出来るだけ小まめに交換するしかない。
おおむねそんな日を過ごしながら、4月も下旬へと進みました。
2021/4/24 土曜日。 あと1日。
4/24(土)。
クルマ椅子に乗せてあげると、
肩甲骨が動いてる、前足を動かそうとします。
歩きたいという気持ちが明確にあるんです。
こんなに衰弱しても、飼い主と並んで歩きたいと思うのか。
泣かせるよなぁ。
随分パワーダウンしてしまったと思いました。
筋肉もこんなに削げ落ちてしまった。
水も少ししか飲まないので、気掛かりではありました。
獣医の先生のところへ行って、零のクスリをもらって来た。
毎月もらう、1ヶ月分のクスリ。
結局、このクスリは1粒も飲む事は無かった。
この次の日、柴犬の零は旅立ってしまったので。
2021/4/25 日曜日。旅立ちの日
迂闊な話です、この日自分は、
朝のウチに山歩きをして、
午前中はバイクでイロハを走って、
CoCo壱番屋でのんびり昼飯を食べて・・・・・・
自分の事ばかりしていて、零を看取る事が出来なかった。
正直、まさかこの日だとは思わなかった。
以下、妻から聞いた臨終の様子です。
朝6:00にウンチをして、
朝ごはんは、(流動食)を半分ほど食べた。
昼頃起きて、また、ウンチをして。
息が苦しそうだったで吐きたいのかと思ったが、何も出て来なくて。
とりあえず寝かせて。
そうしたら、みるみる全身の力が抜けてしまって、
息が停まってしまった・・・・・との事です。
丁度その時分、僕は自宅近くまで戻って、最寄りのGSで給油していた。
零は、家族の帰宅数分前には気が付く仔だったから、
僕が近くまで戻って来た事は分かったのだろう。
零は、僕の帰りを待っていたんだと思う。
近くまで来ているのに気が付いて、
安心して、
そこで力尽きてしまったのだと思う。
僕がなきがらと対面した時。
まだ体は暖かく柔らかかった。
数分・・・遅かった。
のんびり昼めしなど食べてるべきでは無かった。
と思った。
だけども、悔いのような物はあんまり無い。
寿命いっぱい生きてくれた感があるから。
良くここまで生きた。
数ヵ月に渡る介護の期間の中で、
してあげられる事はしたと思うし、
心の準備も出来ていた。
まさか今日!・・・・・とは思いましたが。
2021/4/25 お通夜
日々の健康状態を書き込んでいたカレンダー。
最後の記入をしました。
もう、記述が増える事はありません。
最晩年に使っていた食器と介護用流動食。
もう、これを使う事も無い。
正直、肩の荷が降りたという気持ちはありますよ。
老犬介護の負担はバカになるもんじゃなかった。
零の顔を濡れたテッシュで拭いてあげました。
急ごしらえの祭壇を作って、線香を上げます。
好きだった物を少しお供え。
くるみパン。
焼いた牛肉。
あり合わせのもので勘弁。
年寄りが庭の花を摘んで供えてくれました。
その晩は、お通夜と言う事で、
少し酒を飲み、零の想い出を話して、
零と同じ部屋で寝ました。
2021/4/26 葬儀
明けて翌朝。
朝の時間帯で、火葬場の予約が取れたので行きます。
零をハイエースに乗せます。
このクルマは、零と一緒にキャンプや旅に行く為に買ったのですが、
そんな事は数える程しか出来なかった。
年老いてクルマ酔いするようになってしまったので。
それなりに手間も金も掛けたんだから、
せめて最後くらい、このハイエースに乗って行こうよ。
この先の旅を、生花が守ってくれるハズ。
紙で作った守り刀に六文銭も有る。
好きだったくるみパンを持って行ってね。
最後の仕事、カリカリのフードを静の所まで届けてくれ。
空と静と零の3頭で仲良く食べれば良い。
最後の別れです。
あの扉が閉まれば、もう零の姿を見る事は出来ない。
焼き30分。
冷まし30分。
火葬は1時間で終わりました。
火葬マシーンの高性能には驚きます。
いつもの公園にサヨナラ
骨になって帰ります。
お骨を載せたその場所は、
コンソールボックスを取り払って作った、零の為の場所です。
骨になってしまっても、零の場所です。
帰りがけに、毎週のように通った出会いの森公園に寄りました。
遊びに来たかったよね。
川に面したこの広場が好きだったよね。
ああ。
ひとつの時代が過ぎて行きました。
こんなに良いお天気で、世界は平和です。
数週間後 農協前のストレート
それから数週間が過ぎました。
自転車でかつての散歩道をたどってみました。
最後にこの農協前のストレートに来ました。
最晩年の零の散歩の夜のコースだった場所です。
天気と零の体調の良い夜はこの道を歩きました。
ヨタヨタで介助無しでは歩けなくなった零と歩きました。。
2020年の十五夜の月は、零とふたりでこの場所で見ました。
十三夜の月も零とふたりでここで見ました。
それは確かに現実にあった出来事なんですよ。
既に頭の劣化が始まってる僕は忘れてしまいそうなので、
忘れないようにここに書いておきます。
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