くらもちふさこ いつもポケットにショパン てっきりピアノのマンガだと・・・

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女子受け抜群要素てんこ盛りのエンターティメント作品

やっぱりピアノ! 70年代少女にとって、ピアノは特別!

当時の少女達にとって、ピアノは特別な物だった。
みんなピアノを習った、あるいは、習いたがってた。
家にピアノがある子なんて、
クラスで3~4人程度だったのではないか?
そういう家は羨望の対象だった。

男の子の世界でピアノに相当する物?
ちょっと考えつかない。
もちろん、男の子にもあこがれの対象は存在するけど、
年齢と共に変化してしまう。

女の子達は、JC、JKと成長しても、
ピアノに対しては、特別な気持ちを持ち続けてたように思う。

そこで、
『いつもポケットにショパン』のヒロイン麻子!
(1)母親が有名ピアニスト
(2)だから家にピアノが何台もある。
(3)自分の部屋には自分専用のピアノまである。
(4)通ってる高校は、全寮制のピアノ科。

ピアノセレブである。
当時の少女達から見れば、溜息の出るような環境。

この時点ですでに、読書の気持ちを鷲掴みです。

ヒロインはセレブだけど、ちょっぴり不幸!

何故だか分からないけど、
ガールズドラマには、不幸なヒロインが多い。

セレブな有名ピアニストの娘、
『いつもポケットにショパン』のヒロイン麻子も、
実はちょっぴり不幸なんです
ね。

(1)父親いない。
(2)母親は冷たい。 仕事でいつも不在。
(3)(特に序盤は)存在感の無い祖母。

そんな環境で、家庭での麻子はひとりぼっち。
理解者もいない。

そんな麻子の心の支えは、
幼馴染のBFと過ごした幼き日々の思い出のみ。


いつも不在で、冷たく厳しいお母さん


対照的に優しかった、きしんちゃんのおかあさん。
それが呪いと関係してる?


子供時代の、麻子ときしんちゃん!
鏡の破片が刺さる前・・・・・・・・・(^^ゞ

くらもちふさこ いつもポケットにショパン Kindle版より

その他のガールズドラマ定番要素、当然押さえてる。

(1)女子の世界(女子寮生活)
・いつも味方してくれる、親友の存在は必須です。
女子寮の暮らしぶりなんてのも重要。

(2)いぢわる先輩(女)あらわる。
・不良に金渡して、ヒロインを襲わせたり・・・・・・
やってくれます! コテコテ70’です。

(3)やさしい先輩(男)あらわる。
・初めて優しくされて、ヒロインちょっとヨロめく!
これまた必需品です。
先輩は別に本命の女性がいたりします。

(4)理解者あらわる 厳しくも優しい先生・・・・・・・・・・・・・(^^;
・ヒロインの才能を見抜き、熱血指導。
理解者だけど指導はスポ根並みに厳しい、
当時のドラマでは当たり前の光景でした。

※70’のスポ根少年マンガについても、
いつか記事を書いてみたいです。

↑完璧です。押さえる所キッチリ押さえてます。
70年代ガールズドラマ要素・・・わかり易い時代でした。

ファンタジーだから、謎解き・困難をを乗り越え、その連続!

次から次へと降りかかる・・・・・・・(^^ゞ

ファンタジーらしく、
ひとつ謎を解いては、
困難をひとつ乗り越える。
と思ったらまた!
謎を解いて困難を乗り越えて・・・・・・・・
その繰り返し・・・・・・・・・なるほどファンタジーだ!

そこに、ピアノネタが絡んで行く訳ですね。

設定が古臭くなっている部分が有るが、
それは仕方の無い話です。

ストーリーとしては、
30年以上経過した現在(2018年)でも、
普通に読んで面白いです。

最も圧倒的なものは!

圧倒的なのは、やはり絵です。

絵って、いちばん好みが出やすい所で、
何がベストと言うのも難しい。

ですが、
くらもちふさこ先生の絵は、
やっぱり圧倒的。
リアル連載当時、少年誌を見慣れた筆者達から見ても、
一頭抜きん出た絵でありました。


何だかんだ言っても、ピアノシーンは圧巻!

くらもちふさこ いつもポケットにショパン Kindle版より

確かに今読むと古臭い部分も有りますが、
当時としては最先端。

例えば題名の『いつもポケットにショパン』
今では特に違和感も無いけれど、
当時は『?』っと思うような、
斬新な題名だったんです。

当時、
こんな題名を付けるマンガ家さんはいなかった。
モダンな作風だったんです。
もちろんそれは、題名だけじゃ無いのですけど。

コメント

  1. あぶら より:

    くらもちふさこ作品について語っていらしたこと、感激でした!
    たまたまピカデリー・サーカスを検索していて(「おしゃべり階段」を急に思い出して)読ませてもらいました。
    ナイス解説!とおもうと共に、リアルタイムで読んでいた頃も思い出しました!
    作者のジャンプ愛の解説は当時の周りにいた友人たちは気付かなかった私だけ!のツボだったはずが、なーんだ、結構思ってた人がいるんだな、と同士をみたような気持ちに。

    あと、1つ読ませてもらった、青森のキリストの墓、知らなかったです。以前、近くまで行ったんですけどね。

    面白かったです!
    でも、ごめんなさい、原チャリ経験しかないため、気の利いたコメントできません‥。

    • 小犬のプルー より:

      あぶらさん、こんにちわ!

      コメントありがとうございます。
      こんな駄文を読んでいただきまして感謝感謝です・・・・・・・・・・(^^;  
       
      ツーリングやキャンプの記事以外でコメントもらう事はまず無いので、
      感慨しきりです・・・・・・・・・(^^; 
       
      くらもちふさこは当時すでに別格のマンガ家でしたが、
      今読んでも色あせて無いのはスゴイですね。 
      ジャンプ愛は読み返して気が付いたんですよ。
      当時は気が付かなかった。
      でも、見る人は見ているんですね。  
      確かに、同志を巡り合った気分です(笑)