2015/12/16 BMW G310R はどれだけ本気なの?

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BMWから、G310Rが発表されたようです。

あのBMWが、中型クラスに参入かい!?
ちょっと興味を引かれました。

※写真はBMWモタードJAPANのサイトからお借りしました

それで、
どんなバイクなのか、ちょっとだけ調べてみた訳です。

初  稿:2015年12月

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BMW渾身の新作・・・・・・なのか!?

えっ! スタントバイク!?

市販モデルに先行して、コンセプトモデルが発表されてました。
なんと、スタントバイク仕様!
スタント走行のデモも披露された模様です。

それがこのバイクです。

※写真はBMWモタードJAPANのサイトからお借りしました

カッコ良い・・・・・・・・・それしか出てこない。

自分もちろん、スタント走行なんて出来やしませんが、
滅茶苦茶面白そうじゃないですか! このバイク!
日本の山岳ロードで、最高に楽しそうです。

KTMのDUKE以来の衝撃★

BMWのバイクと言えば、
S1000RRのようなモデルもあるものの、
多くの人の持っているイメージは、
1000Km走ってもへっちゃらな『最強のツーリングの友』、
みたいな感じではないでしょうか?

このような、軽快なイメージのバイクを造るとは!

そんなこんなで、
いろいろと衝撃的なコンセプトモデルでありますよ。

で、発表された市販バージョンは?・・・・

これが、発表された市販バージョンです。

※写真はBMWモタードJAPANのサイトからお借りしました

現状、写真でしか見ていませんので、
あくまでも写真からだけの印象ですが、
なんだか、拍子抜けしてしまうほど、フツーな感じ・・・・・・・(^^ゞ。

リヤビューもほれ・・・

※写真はBMWモタードJAPANのサイトからお借りしました

タイヤとかボリューム感あって、
それなりにカッコ良いとは思うものの・・・
コンセプトモデルの衝撃からは、程遠い。

コンセプトモデルと市販車の関係って、
そもそもそんなモノでしょうけど・・・
これは、あまりに肩すかし・・・・・・・・・・・(^^ゞ

では、これはホントに普通の月並みなバイクなんでしょうか?

※写真はBMWモタードJAPANのサイトからお借りしました

サイドビュー、良く見ていただくと分かるのですが、

エンジンのシリンダーが後傾しているんです。
このバイク、後方排気という事なのです。

なんと『後方排気!』とは!
2ストレーサーレプリカ全盛時代を知る世代には、
郷愁を禁じ得ない。

すわっ! パワー競争勃発かっ!
なんて事では無く・・・・

G310Rが、
後方排気という変わったレイアウトを採用した目的は、
エンジンの搭載位置を出来るだけ前にする為だとか・・・

普通は前傾しているシリンダーを後傾させれば、
そのぶん、
エンジンを前寄りの位置にレイアウト出来るという理屈。

前よりにエンジンをずらしてどうするのか?
ホイールベースを長くしないで、
スイングアームを長く出来る。

つまり、スイングアームを長く取る為に、
わざわざ変わった形のエンジンを造った
・・・という事らしいのです。

それで思い出すのは、
初代YZF-R1の主要3軸の3角配置!。
これもやはり、
スイングアームを長く取る為だった(と思う)。

ツイスティロード最強を目指した初代YZF-R1!
確かに、ハンドリングマシンだった・・・・・・・・・・・・・(^^ゞ

サスペンションの為に、エンジンをねェ・・・・・
G310Rは、いったい何を目指しているのか?

フラッグシップのR1ならいざしらず、
そのメーカーの、
一番小さな排気量の市販車でそれをやるとは!
驚きですね。

遠い昔の事は分かりませんが、
近年BMWは、300ccクラスの市販車など無かった。
このクラスには新規参入と言って良いかと思います。

要するにBMWは新規参入の300ccクラスに、
なかなか凝ったメカのバイクを投入して来た!
と言えるでしょう。

多分・・・・恐らく、
クラス最高のバイクをひっさげて・・・・・と言うか
このクラスのスタンダードを新たに作る。
それくらいの意気込みで来てるのでは無いでしょうか?
なんか、
そんなふうに思えるんですけどねェ・・・・・・・・・・(^^ゞ

G310R 他車とSPEC比較。

では、他車と比較するとどうか!

独断で選んだ、サンプル4車。
軽量コンパクトな単気筒スポーツと言う事で、DUKE390とZ250SL。
排気量がほぼ一緒、デザインも近いMT-03とCB300F。

まずは、スペック表。

メーカー KTM KAWASAKI BMW YAMAHA HONDA
モデル 390 DUKE Z250SL G310R MT-03 CB300F
車重 139Kg 150Kg 158Kg 168Kg 158Kg
燃料含まず
エンジン 水冷 単気筒 水冷 単気筒 水冷 単気筒 水冷 2気筒 水冷 単気筒
375cc 249cc 313cc 320cc 286cc
44hp/8500 28ps/9700 34ps/9500 42ps/10750 30ps/8500
3.5Nm/7250 2.3Kg/8200 2.9kg/7500 3.0kg/9000 2.75Kg/7250
ホイールベース 1367mm 1330mm 1374mm 1380mm 1380mm
タイヤ F 110/70 17 100/80 17 110/70 17 110/70 17 110/70 17
タイヤ R 150/60 17 130/80 17 150/60 17 140/70 17 140/70 17
Fサスペンション 倒立 正立 倒立 正立 正立
150mm ? 140mm 130mm 120mm
Rサスペンション 150mm ? 131mm 125mm 103mm
シート高 800mm 780mm 785mm 780mm 780mm
ABS ABS ABS ABS
税抜価格 542,500円? 550,000円? 515,000円
生産国 インド 日本? インド

毎度の事ですが、
基本的にはメーカーもしくは正規の輸入元のサイトで
数値を拾っていますが。
不足の項目をネットのあちこちで見つけたりもしてます。
ですので、
やや怪しい部分があったり、
異なる仕向地のデータが混ざってたり、
するかもしれません。
あくまで参考程度、
話のタネ程度と思って見て下さい。

まずは、
車重とホイールベースだけを見てみましょう。
390DUKEがダントツに軽いのですが、
これは燃料含んでいないのです。

タンク容量11Lなので11Kg加算すると、
Z250SLと同じです。
それでも、驚きの軽さですけど。

車重
Z250SL・390DUKE < G310R・CB300F <MT-03
ホールベース
Z250SL << 390DUKE < G310R < MT-03・CB300F

その辺を思えば、
軽快さ
Z250SL >> 390DUKE >> G310R > CB300F > MT-03
という感じ。

Z250SLは、
125ccクラス並みの車体に250ccエンジンを積んだヤツ。
390DUKEは、
モタードレーサーをそのまま市販化したようなヤツ。
やっぱりこの2車は、ライトウェイトスポーツ路線ですね。
特に、DUKEは盛り盛りパワーで、
飛び抜けて尖がっています・・・・・・・・(^^ゞ

それに比べれば、G310RとMT-03は、
バランスされてる感じがしますね。

MT-03は、
G310Rに対し車重で10Kg重くホイールベースが6mm長い。
しかし、
G310Rの単気筒に対しMT-03は2気筒で8PSパワーで上回る。
将に、ライバルって感じですねェ・・・・・・・・・・・・・(^^ゞ
面白い!

それと、この記事を書いていて思いました。
スペック表には、
書き切れていない部分もあるのですが、
欧州の2車は、
足回りやブレーキにしっかりコストかけてますねェ・・・。

KTM 390 DUKE。


※写真は KTM JAPANのサイトからお借りしています。

スタント仕様のコンセプトモデルを見て、
ライバルはコイツだと思った。
でも、違ってましたね。
G310Rはもっと用途の広い、
トータルバランスされたバイクのようです。

他の4車は、恐らくアジア圏が主戦場だと思いますが、
390DUKEだけは先進国でしか売れない感じがする。

今回のサンプルの中で、
390DUKEがダントツで面白そうです。
何度も何度も、
いろは坂を登ったり下ったりしてしまいそう。

ちょっとバイクに急かされる感じかもしれない。

KAWASAKI Z250SL。


※写真は KAWASAKIのサイトからお借りしています。

単気筒のストファイモデルと言う事で、比較対象に選定。

このバイク、実車を見ると、惚れ惚れするほどコンパクトです。
車格としては、G310Rよりひとつ下のクラスになると思います。

しかし、小型軽量な事が、このバイクの持ち味。
町中でも、山道でも軽快に走りそう。
これはこれで、面白そうなバイクです。

ストイックにライディングを追及したい人。
豆腐屋のAE86みたいに、
下りのスペシャリストになれるカモ。

YAMAHA MT-03。


※写真は YAMAHAのサイトからお借りしています。

G310Rとほぼ同じ排気量のストファイモデル。
違いは、2気筒である事。

街乗りも、ワインディングも、距離のあるツーリングもソツなく行けそう!
特に高速道路では、単気筒に比べて有利でしょう。
今回のサンプルの中では、このMT-03が最も幅広く使えそう。

こいつこそ、普通に良いバイクな感じがします。

それだけに、『このバイクでなくちゃ!』という個性に乏しいかな?
YZF系の素材を流用して、大急ぎで作ったMTシリーズライナップってのも、
大企業の論理って感じで、なんだかなぁ・・・・・・・・・(^^ゞ
価格と車重を増やしたく無いのだろうけど、ABSの設定も無し・・・・・・・

そんでもって、このMT-03。
兄貴分のMT-07は、車重10Kgちょっとの差でパワーは2倍。
弟分には、車検不要のMT-25がいたりする。
なかなかツライ立場でありますなぁ・・・・・・・・(^^ゞ

HONDA CB300F。


※写真は HONDAのサイトからお借りしています。

CB300F、海外のサイトからスペックなど拾ってはみたものの、
300ccのストファイと言う事以外良く分からないバイク。
G310Rより、大人しい性格なのだと思う。
なんだか、ほっとする雰囲気があります。

実はこのバイク、
いろいろあって、後からスペック表に追加したのですが。
記事を書き進めるうちに、
もともと、300cc単気筒のストファイ・ネイキッドバイクって、
こんな感じの物だと思われていたのではないかと、考えるようになった。
それでようやく、記事の方向性が固まった。
このバイクを、記事に取り上げて良かったと思います。

改めて、G310Rの市販バージョンを見てみると

改めて見る、市販バージョンです。

※写真はBMWモタードJAPANのサイトからお借りしました

こうやって他車を見た後で、もう一度G310Rの写真を見てみれば、
さすがBMW、なかなかしっかりしたバイクを造るなぁ・・・・・・・
そんなイメージに変ってしまいました・・・・・・・・・・・・・・(^^ゞ

300cc単気筒としては、なかなかの動力性能で、
コーナリング性能も高く、乗って楽しい。
ウエットや荒れた路面などでは、国産車と一線を画す・・・・・・・
そんな感じを予想します。

これまで、日本車の草刈り場だったアジア市場に、
一石を投じる事になるのでしょうか?

それは分かりませんが、
国産メーカーには、カルチャーショックなのではないでしょうか?

モデル展開も有るのでしょうね。
GS的なモデルとか、
シャーシ性能に余裕有りそうだから、500cc版が出るとか、
そういう動きは楽しみです。

今回思った事はまだあります。
海外と言っても、いろいろな国があり、それぞれの制度が有ります。
それらと、日本の制度が乖離しているのでは無いでしょうか?

免許や車検の制度、バイクにかかわる税金や保険の制度。
TPPなんてものが出来てしまう世の中です。
そういった制度も、グローバルなものと合わせて行かなければ、
とんだ災難が待ち受けている!
そんな不吉なものを予感してしまった事を、最後に記しておきましょう。

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